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英語検定の合格点の基準が2016年から変更。過去との違いは

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英語検定(英検)は日本で
もっともポピュラーな英語試験の一つですが、
その合格点の基準が2016年度より変更されました。

オフィシャルサイトを見ると
けっこうややこしく書かれていますが
かなり重要な変更となるので、
ここで過去との違いを簡潔に
わかり易くとりあげてみたいと思います。

 

重要な変更:スコアの均等化

まず過去の基準との一番の違いとして、

スコアが技能ごとに均等化されようになった

ことがあります。

技能とは、

リーディング・リスニング・ライティング

の三つ。

これが何を意味するかというと、

過去では得意技能で
苦手技能をカバーすることができたが、
今回の変更によってそれができなくなる

のです。

そうなると極端な例で言えば、
リーディングやリスニングで
満点であったとしても、
ライティングで0点なら
不合格になってしまうということです。

基本的に合格の目安となる
正解率は60%~70%程度
(級によって異なります)
なので、過去の基準であれば
これでも十分合格の可能性があるのですが、
2016年以降の基準だと駄目なのです。

 

ですから、

それぞれの技能において
合格基準スコアが定められていて、
それぞれが基準に達しなければならない

のです。

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スコア制度とは

英検の過去の採点方式では
問題ごとに一問当たりの点数
というのが定められていて、
それぞれの技能における
点数配分が違っていました。

しかしながら今回の変更によって、
点数ではなくスコアが採用されるようになります。

スコアは全ての技能において
同じに配分されています。

つまり、これまでは

英検準1級の場合だと

ライティング…51点

リスニング…34点

ライティング…14点

のような点数配分がされていたのが、

リーディング…750

リスニング…750

ライティング…750

と全てが均等になるのです。

同時に、一問当たりの点数(スコア)も均等化されます。

 

また、過去の採点方式では
合格点が毎回変動していたのに対し、
今回の変更によって

合格スコアが固定

されることになります。

これによって、自分が受験する級の
合格点の基準に達しているのかどうかが
非常にわかり易くなりました。

参考:日本英語検定協会ページ

 

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難易度はどう変化する?

では、今回の変更は
難易度にどのような影響を与えるのか。

というと、それは

完全に受験者によって違ってきます。

まず、

もっともマイナスな影響になるのは、
もともとリーディングに自信がある人

になってきます。

英検ではもともとリーディングの
ウエイトが非常に大きかったために、
これまではリーディングが得意で
リスニングが苦手という人は、
リーディングのスキルによって
リスニングを補うことができていました。

しかしながら、今回の変更で
それができなくなり、
リスニングのスキルをある水準にまで
持っていくことが必須となったのです。

 

そうなると反対に、
もともとリーディングが苦手で
リスニングが得意な人は
恩恵を受けることになります。

ただそこまでの恩恵ではありません。

何故なら、もともとテストで
比率が高いために、
嫌でもリーディングを
勉強する必要があったのですが、
今回の変更後も、ある程度以上の
リーディング能力が求められるのは違いないからです。

それでも比率が小さくなったのは確かなので、
その分楽にはなったと言えるだろうと思います。

 

バランス型にとってはむしろ楽になる

一番恩恵があるのは、
バランス型の人です。

その理由は、

リーディング・リスニングが
得意な人というのは、どうしても
その得意で突き抜ける分のスコアが
無駄になってしまうのに対して、
バランス型の人はスコアを
無駄にすることがないから

です。

 

TOEICで例えると、
仮にTOEICに合格不合格があったとしたら

バランス型の人は700点で合格できるのが、
偏り型の人は800点取らないと合格できない

ということになります。

 

仮にそれぞれ350点が合格点だった場合、
バランス型はリーディング・リスニングで
それぞれで350点を取ります。

しかしそれに対して、偏り型は片方で
450点取ったとしたら、
もう片方も300~350点程度
になったりします。

こうなると苦手な片方が合格点に満たず、
不合格にもなってしまう可能性もあります。

 

ですから、

合計点としては上回っているので
総合的な英語力としては
上と言えるはずなのですが、
結局合格できるのはバランス型になる

のです。

つまり、これまで以上に
TOEICの点数と英検の級の関係性が
直接的に結び付き難くなってくることが予想されます。

 

最後に

2016年に行われた合格基準の変更が
直接的な難易度や合格率に関係してくることは
それほどないにしても、人によって不利になったり、
有利になったりすることがお分かり頂けたと思います。

個人的には、より総合的な英語力が
求められるという意味では、
英語力を測るテストとしては
以前より相応しくなったと思います。

 

そういう意味では、偏り型の人で
就職活動等のアピールに使いたい、
と思っている人によっては
TOEICの方が近道になるでしょう。

それとは逆に、英語を実際に
使いこなせるようになりたい、
仕事で使いたいという人であれば
それでは不十分ですから、
英検の新しい採点基準で
1級を目指すべきだと思います。

 

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