ハロウィンのイギリス版「ガイフォークスデイ」の由来や仮面が怖い
10月のイベントと言えば、ハロウィン!
日本でも10月早々から、ハロウィンイベントが開催され、お店の雰囲気もハロウィン一色に彩られますね。
しかし、どの国でも日本やアメリカのようなハロウィンを楽しんでいるというわけではありません。
例えば、イギリスのハロウィンも日本でお祝いするアメリカ版のハロウィンとは全く異なったものなんですよ。
◇◇◇もくじ◇◇◇
イギリスのハロウィン
元々ハロウィンは、古代ケルト文化のお祭り(サウィン祭)が元になっていると言われています。
そうしたこともあって、古代ケルト文化が生まれたイギリスがハロウィン発祥の地だと拡大解釈する方も多いです。
しかし、イギリスの10月31日はというと、至って普通なんです!
ハロウィンの「ハ」の字も見当たらないほど、いつもと変わりない1日。
仮装もなければ、カボチャのデコレーションもなし。
「トリック・オア・トリート!」の声も一つも聞こえてきません。
そう、イギリスではハロウィンのお祝いはしないのです。
その代りに、11月5日にイギリス独自のイベントが盛大に行われます。
ガイ・フォークスのお祭りです。
ハロウィンのイギリス版、ガイ・フォークス・デイ
ガイ・フォークス・デイの由来とは?
ガイ・フォークス・デイ(Guy Fawkes Day)とは、
1605年にガイ・フォークスという名の男が、
火薬を用いて国王ジェームズ1世を暗殺しようとした事件(火薬陰謀事件)が失敗に終わったことを祝すお祭りです。
ですから、この事件の陰謀が発覚した11月5日に、イギリスでは
ガイ・フォークス人形と呼ばれる藁人形を燃やしてお祝いします。
11月5日の夜は、至るところの空き地や公園で火が上がり、それはそれは明るいものになることから、「ボンファイア・ナイト(Bonfire Night)」とも呼ばれます。
ガイ・フォークス・デイの楽しみ方
ガイ・フォークス・デイになると、子供たちは自分で作った等身大以上のガイ・フォークス人形を荷台に乗せて、街を歩き回ります。
街を回りながら、「このガイに1ペニーを!(Penny for the Guy !)」と、すれ違う人に声を掛け、お金を集めます。
ハロウィンで言うところの「トリック・オア・トリート」の代わりとも言える文句ですが、お菓子の代わりにお金を貰えるというのは良いですね!
気前の良い人なら1ペニー以上くれそうです。
夕方だんだん暗くなってきたら、広場や空き地に木や落ち葉、新聞紙など燃えそうなものを山ほど用意します。
その上に、ガイ・フォークス人形を載せて、時間が来るのを待ちます。
ガイ・フォークス・デイを知らせる鐘の音と共に、木に火を点火します。
そして、ガイ・フォークス人形が激しく燃え盛る様子を楽しむのです。
また、近年では仮装行列もこのお祭りの見どころの一つとなっています。
仮装と言っても、アメリカのハロウィン仮装のようなバラエティーに富んだものではありません。
皆ガイ・フォークスの仮面や衣装を着けて、大通りを行進する
のです。
みんな同じ顔なので、かなり不気味です。。。
ひたすらにガイ・フォークスを悪人として気持ちを高ぶらせて、最終的に滅ぼす、という徹底ですね。
ここまで来ると、さすがにガイ・フォークスが罪人であってもやり過ぎなのではないかと感じてきます。
そもそも、ガイ・フォークスにも事情があったかも知れませんし(笑)
そのうち許される日が来るのではないでしょうか。
ちなみにこのガイ・フォークスの仮面は、映画「Vフォー・ヴァンデッタ」で使われたものによく似ています。というのも、この映画で使われた仮面は、ガイ・フォークスをモデルにしているからなのです。
ガイ・フォークスに焦点が当てられたドラマ
大ヒットイギリスドラマ「SHERLOCK/シャーロック」の第3シーズン第1話「空の霊柩車」にガイ・フォークス・デイの様子を見ることが出来ます。
シャーロックの相棒でもあるジョンが、シャーロックの住むベーカーストリートを訪ねるシーンでは、子供2人がガイ・フォークス人形を載せた荷台を引きながら、「このガイに1ペニーを!」と言っているのを見ることが出来ます。
またこのエピソードの後半では、ジョンが何者かに捕えられ、煙と熱さに苦しめられるシーンが登場します。実は、ガイ・フォークス人形の中に閉じ込められていたのです。(燃え盛るガイ・フォークス人形の中からシャーロックが間一髪でジョンを助け、こと無きを得るのですが)
ガイ・フォークス人形を燃やす様子、その規模などがよく描かれているシーンでもあります。
気になる方は是非チェックしてみてください!
まとめ
日本ではあまり馴染のないガイ・フォークス祭りですが、イギリスでは、アメリカで言うところのハロウィン並みに盛大に祝われるビッグ・イベントなのです。
もし、11月5日にイギリス国内にいるのであれば、ぜひこのイベントに参加しましょう。
花火以上に華やかなものを見ることが出来ますよ!
ただし、イギリスの11月はかなり冷え込むので、防寒対策もしっかりすることをお勧めします。