フラワーアレンジメントの仕事(副業や開業等)の給料や将来性
現在、女性の間でフラワーアレンジメントが密かに流行っているようですね。
「フラワーアレンジメント」で検索すると山のような教室数が表示され、その数に圧倒されてしまいます。
教室数が多いということはそれに興味を持っている人と仕事にしている人が多いことを表しますが、実際にはただ趣味として興味を持っているだけではなくて、仕事に繋げたいと考えている人も多いようです。
そこで今回は、フラワーアレンジメントを仕事としてやっていくとはどういうことなのか?を中心のテーマとして取り上げてみたいと思います。
◇◇◇もくじ◇◇◇
フラワーアレンジメントって何?
フラワーアレンジメントとは、一言で言えば日本の華道の欧米スタイルのことを言います。つまり
花や葉を用いてお花を生けること、その作品
になります。
テーブル用の装花を作ることが多いことから、テーブルフラワーとも言われます。
ちなみに、結婚式で花嫁さんが持つブーケもフラワーアレンジメントに入るんですよ!フラワーアレンジメントの中でもブーケアートなんて言われたりします。
さて、フラワーアレンジメントは欧米の華道のようなものと説明しましたが、フラワーアレンジメントでは、華道のように生花だけを使うわけではありません。いわゆる造花と言われる、アーティフィシャルフラワーを使ったり、本物のお花を加工して作ったプリザーブドフラワーを使ったりすることもあります。
また、フラワーアレンジメントは、ただ花を挿して形を作ればよいというものではなく、ちゃんとメソッドが確立しています。中には、ワイヤーを用いて作るものもあり、それなりの技術力が要求されます。
フラワーアレンジメントを学ぶには
フラワーアレンジメントを学ぶには、フラワーアレンジメント教室で教わるのが一つの手っ取り早い手段です。その多くは、花業界の協会に所属する個人が主催しています。その中でも趣味として習えるところ、資格取得が出来るところなど様々です。
またそこで教えているスタイルも、イギリスのもの、フランスのもの、フィンランドのものなどがあります。
フラワーアレンジメントが女性に人気の理由
フラワーアレンジメントを趣味として習っている女性は多く、それも比較的若手が多いです。
大学生、OL、子育て中のママを中心に、非常に多くの女性から人気を得ている趣味です。
その理由には、
・花が好きだから
・花を作って贈りたいから
・一度やってみたかったから
・綺麗なものが好きだから
・自分の結婚式のブーケを作りたいから
などがありますが、その中でももっとも大きな理由はとして挙げられるのは、将来仕事に出来るチャンスがあることになります。
趣味で始めたつもりでも、いつの間にか仕事を意識するようになったり、講師資格取得のための勉強になっていたなんて人も少なくないようですね。
フラワーアレンジメントを学んだその後
フラワーアレンジメントを趣味で習っている場合は、一通りのメソッドを学んだあとでも、定期的にレッスンを受けに行く人が多いようです。確かに花材などは全て先生が用意してくれるので、自分が花材を用意して何かを作る手間暇が省けて良いですからね。自宅でフラワーアレンジメントをするならば場所の確保も大変です。
また教室の場以外では、友人の誕生日やちょっとしたお祝い事の際に、自分でフラワーアレンジメントを作って贈ったりする人が多いです。
フラワーアレンジメントを仕事にする場合
フラワーアレンジメントを習って経験を積むと、それを仕事にすることができるようになります。お花屋さんだけではなく、結婚式場やホテル等、アレンジした花を定期的に取り扱う場所であれば、フラワーデザイナーとしてパートや正社員になることも可能です。
ただし給料は別に特別高いということはなく、平均は300~400万程度であるようです。やはり市場の需要の割には仕事としての人気があるので、全体の相場が下げられてしまうところはあるのでしょう。
あるいは、作ったフラワーを売り物にして手作りマルシェに出品することもできますが、こちらもやはり出品者の数を考えると需要がそこまであるわけではないので、そんな簡単には売れずに稼ごうと思ったらけっこう難しいです。
もちろん一部の雑誌でも取り上げられるような著名な人物になれれば別ですが、副業など片手間でやろうと考えている人にはさすがに無理だと思われますからね。
開業するのは大変
フラワーアレンジメントの講師資格を取得した場合、一応は教室の開講をすることができます。しかしながら、こちらはさらに難しいと言わざるを得ません。
まずレッスンスペースのために自宅の部屋や、貸り部屋などを吟味する必要があります。そしてレッスンスペースを確保した後はカリキュラムを設定したり、アレンジメントメニューを考える作業が待っています。さらに花材をどこで仕入れるかという問題も出てきます。
これらの多くは毎月の経費として掛かってくるランニングコスト、あるいは生徒さんを集めたり満足してもらうための手段であり非常に重要ですから、考えに考え抜く必要があります。
さらに、問題は経費だけではありません。経費を上回る利益を出すために、生徒さんを集める必要があります。
しかし前述のように、今では小規模なのも含めれば非常に多くのフラワーアレンジメント教室が日本全国に点在しています。その中で自分の教室に生徒さんを呼び込み、それを長く回していくのは本当に大変だということは、容易に想像が付きますよね。他校との差別化、サービスの充実化、教室のブランド化、効果的な宣伝など、ビジネスとしてやっていくためには、それ相当の会社運営能力が問われますから。フラワーアレンジメントを始める以前に勤めていた会社で、そのようなスキルを身に付けているのであれば多少は有利ですが、それでも大変なのは違いないでしょう。
あるいは近所に他になければうまくいけば独占できて利益も確保できる可能性はあるのですが、それも相当なコミュニケーションスキルが必要ですし、強引なやり方等で評判が悪くなるとその場所に居辛くなるかも知れません。
また、教室を開きながらでも、自身もプレイヤー(フラワーアレンジメント講師兼フラワーデザイナー)として自分の作品を販売するということができます。
その際は一応講師をしているというバックボーンがあるだけ売り易くはなるでしょうが、やはりこれも売れる人と売れない人の差はどうしても出てきます。あるいは売らなくても展覧会や出展等で評価を集めればビジネスにメリットはありますが、いずれにしてもそうやって多角的に戦略を立ててやっていかないと開業でやっていくのは相当大変です。
さらに講師としてのスケジュールと作品制作のスケジュール管理は難しく、まして小さな子供がいる人にはかなりのハードワークになります。
開業した場合の将来性
そもそもの話ですが、開業して教室を開く等でビジネスとして回すのに大きな経費が掛かるということは、大きな赤字を出す可能性があるということです。ここはまず絶対に理解しておかなければならない点になります。早い段階で軌道に乗らないと、ランニングコストで赤字は膨らむ一方になります。
そしてたとえある程度ビジネスが軌道に乗っても、基本的にはやはり費用対効果や時間対効果で言えば、ほとんどの場合はパートや社員をしていた方が圧倒的に効率が良いですし、たとえ大きな利益を出せるようになったとしてもそれがいつまでも続くとは全く限りません。そうなると家族との間でも色々と衝突が発生する可能性が非常に大きいです。
そういう意味では、開業してやっていく上での将来性はとても厳しいと言わざるを得ません。実際、その多くは数年で閉業しているようです。その場合、もちろん大概は思いのほか多額の損失を出して「これ以上は無理」というところでやめます。やはり高い初期費用を負担したら、簡単にはやめられないですよね。何とか少しでも元を取りたいと思うのが、投資の心理です。ですから、開業そのものを気軽に考える自体が危険なのです。
いずれにしても、覚悟が薄いまま憧れや願望のみを膨らませて、趣味の延長で開業をして大変な思いをする方が多いので、現実問題としてここでフラワーアレンジメント教室の実情を書かせていただきました。
ただ、別に諦めろと言っているわけではなく、それだけの覚悟とご家族の理解があれば別に問題ないと思います。問題は楽観的な見方が強過ぎるケースです。
結局のところ、出品するというのが一番コストが掛からずにできる副業になるのですが、時間対効果の方が大変悪くなる可能性が高く、結局は趣味と同じような括りで考えなければならなくなってしまうかも知れません。もちろん、自分の作った作品が売れる嬉しさはあるでしょうけどね。
ともかく夢中になり過ぎるのもそうですが、家計を圧迫するのは家族に特に迷惑が掛かる可能性があるので、家族の理解を得ないと家庭内に不和が生じます。ですからそこ(家族の理解)は第一に考えて下さい。
もし漠然とフラワーアレンジメントを仕事にしたいことが第一であれば、勤めるのが一番なのではないでしょうか。もちろん就職できるか保証はありませんが、資格と経験があれば有利ですからね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
フラワーアレンジメントの世界は華があって、美しく、魅力的ですよね。それをビジネスに出来たならばと、フラワーアレンジメントの世界に魅せられる人は多いです。しかし、現実を見てみると、かなり過酷な世界であることが分かります。成功している人はほんの一握りで、どこの世界とも同じなのです。
それでも、趣味でフラワーアレンジメントが出来るのは非常に良いことだと思います。
ちょっとした贈り物も簡単に作れ、人から喜ばれます。料理や音楽等で考えてみるとわかると思いますが、いくらプロほど洗練されていなくても、身内から与えられるものというのはまた別の特別な魅力を感じますからね。
これからフラワーアレンジメントをやろうかなと考えている人は是非参考にしてみてください!