日本の格差社会について、問題点・解決策の具体例と個人的意見
格差は世界中の多く先進国が
抱える問題になっています。
今回は日本の格差問題に焦点を当て、
その解決策の具体例と個人的意見を語っていきたいと思います。
格差社会の問題点
格差が大きいことは世界でも
明らかな問題として認識されていて、
格差が広がれば広がるほど、
犯罪や精神病も増えるというデータもあります。
もちろん、暴動にも繋がります。
では、そんな格差を生み出す原因と
言われている要素を挙げていきます。
所得格差の引継ぎ
高所得者の家系というのは、
以下のような傾向があります。
- 自分の子供の教育に多額の投資ができる
- 教育に熱心
- 大概高学歴なので勉強のコツをわかっている
- 遺伝子的にも頭が良い
- 親が資産家であったり社会的地位が高いと自信が持てる
つまりまとめると、
高所得者の家系の子どもというのは
もともと遺伝的に頭が良いのに自信も持っていて、
しかも親から勉強のコツを教えられて有名な塾や習い事に通っている。
ということです。
これだけ条件が揃うと
なかなか覆すのは難しいように感じます。
実際、所得と学歴の関係性というのは
統計としてもはっきりと表れています。
教育統計学者の舞田敏彦氏が2月1日、ツイッターに「東大生の家庭の年収分布」と題したグラフを投稿して話題となっている。世帯主が40~50歳で世帯年収が950万円以上ある家庭の割合は、一般世帯で22.6%に対し、東大生の家庭では57.0%を占めたという。
引用元:BROGOS
そうなると、結局は
高所得者の家系というのは
代々裕福となり、低所得者の家系は
代々貧しいということになってしまいます。
もちろんあくまで傾向ではありますが、
このように所得格差が引き継がれていくのです。
所得格差の固定
フリーターを何年も続けている人
というのは、市場価値が低くなります。
人間ですからときには道を外すことも
あってもしょうがないと思うのですが、
日本では一度道を外れると
成功のレールに戻ることが非常に困難になります。
これは年功序列や終身雇用といった
日本独特の制度によるところが大きいです。
ただ、これらはもともとはむしろ逆に
格差のない社会の実現に貢献していた制度でもあります。
ですから、むやみやたらに
攻め立てるのも違いますし、
そもそもこの辺りは自己責任でもあるので
そこまで問題視する必要はないかも知れません。
が、大いに問題視すべき
所得格差の固定もあります。
バブル崩壊後に訪れた
就職氷河期の就活生たちは
極端に就職するのが難しくなり、
たとえ一流大学出であっても
まともな企業に入れないという状況でした。
つまり、理不尽な理由で
成功のレールから弾き出される
ことになったのです。
また突然の大病を患ったり
障害を負ってしまった場合。
この場合も、それまで歩んできた
レールから否応なしに弾かれることになります。
格差社会の解決策
こんなことを言ってしまっては
元も子もないですが、格差を完全に
なくすことは絶対に無理です。
何故なら、人間は生まれながらに不平等だからです。
人生における運の部分というのは
どうやっても平等になりませんからね。
それに格差をなくすことだけを考えたら
世の中のバランスが崩れて
全く別の大変な問題が生じてしまいます。
ですから、他とのバランスを取りながら
少しでも格差がなくなるように、
公平な競争ができるように
と考えるしかないのだと思います。
それを踏まえた上で、現状考えられ得る
解決策の具体例を挙げていってみましょう。
所得格差引継ぎの解決策
上記のような理由があるために、
所得格差が代々引き継がれるのは
ある程度仕方ないところもあります。
ただ、上に挙げた5つの項目のうち、
1、2に関しては理屈上改善可能です。
1の自分の子供の教育に多額の投資ができる
については、国が低所得者の
教育に対しての支援をより強化すること。
2の教育に熱心
については、親が教育に対して熱心になること。
そう、これは国と親の共同作業なのです。
ですから自分たちが低所得で不利だからといって、
それを国のせいにしているのではなく
だからこそせめて気持ち面では
高所得者に負けないようにするべきだと思います。
あと、これは少し論点から
外れるかも知れませんが、
高学歴が高所得者になるわけではなくて
有能な人材が高所得者になるのです。
有能な人材というのも色々ありますが、
一番万能なのは精神的に成熟した人間になることですよね。
つまり、最も良い教育とは
精神面を鍛えてあげること
なのです。
ですから、学歴による
格差に囚われる必要はなく、
とにかく子どもが精神的に成長するように
接してあげることが一番大切なのだろうと思います。
極端な話、所得格差にも
囚われる必要はないと思うのですが、
その話にはなるとますます論点から外れるので
この辺にしておきます(笑)
ご参考までに。
所得格差の固定の解決策
こちらに関しては、低所得者の子どもの教育を
下支えする政策にも繋がってきますが
セーフティーネットの仕組みを
強化することが最大のポイントになります。
セーフティーネットとは
日本語に直訳すると安全網、
つまり救済手段です。
これは基本的には、国の政策となります。
一番わかり易い例としては、
国が補助金を配布することです。
低所得者
就職氷河期の世代
病気や怪我で働けなくなった人
に限定して補助金を与える。
あるいは、雇う側(会社)に働き掛けること。
就活氷河期の世代や
病気や怪我で働けなくなった人を
雇う際に掛かる税負担を軽減する
等。
しかしながら、もちろん事はそんなに
シンプルなはずがありません。
まず、ではその分の税金は
どこから捻出するかという問題が生じます。
別に収入源を見つけるか、
別の支出を抑えるか、
借金をするかの三択になります。
別の収入源となると、
たとえば高所得者の納税義務額を増やしたり、
あるいは公共事業で利益を出したり。
別の支出を抑えるとなると、
公務員を減らしたり、公共施設を民営化したり、
役人の無駄遣いを厳しく取り締まったり(笑)
等の手段があります。
借金するとなると、そうでなくとも
すでに日本は借金があり過ぎると
問題になっているのですから、
なかなか厳しい気がします。
それぞれにおいて、新たな不満が
湧きおこったり、別の問題が発生して
社会が混乱したりするリスクがあるのです。
最後に
このように、経済への影響など
他との兼ね合いをしっかりと考慮に入れた上で、
様々な条件を取り決める必要があるために
本当に難しいのです。
結局、全てが完璧に解決する策
なんてないのですから、
政府はどんな政策をしたら
一番日本という国がマシになるか
を考えることしかできないのです。
当たり前のことですが、ここを忘れて政府の
批判ばかりに熱心になってしまっている人が多い気がします。
まあ明らかに世の中を悪化させるような
政策を打ち出されても困るのはわかりますが(笑)
いずれにせよ、あまり国には期待せずに、
自分の人生を自分で切り開いていく
という気持ちを強く持つことの方が
ずっと大切だと私は思います。
格差解消法として、人間以外の生産性のあるものにも、人権を与えて税金を取るのはどうでしょう。
例えば、AIロボットに人権を与えて、高額な税金を取る。
外国人やペットから税金取るだけよりはるかに効率的にできます。
この世界は、手塚治虫の鉄腕アトムで提唱されています。一時期的には、アトムたちから不満がでるとは、思います。しかし、彼らの力なくして、21世紀の、人類は乗り切れないでしょう。
2045年には、我々人類を超える存在が確実に出来るわけですから、今から人類が幸せになるには、人類だけに、資源や富を分配することには、限界があります。
それなら、我々の平均給料以上の生産性のあるものから、高額の税金を取り、生産性の少ない高齢者、障害者、児童、低所得者たちに、分け与えてとりあえず、人類を救ってみてはどうでしょう。
あとは、それぞれの国が推奨するかどうかですけどね。
さすらい国王さん、面白い意見をありがとうございます。
格差社会を無くして平等にしつつ、税負担が小さく、さらに社会保障が手厚い社会。こんなのを日本人は求めてる気がしますが、絶対無理ですね。シンガポールで働いてましたが、シンガポールの格差はヤバイです。年金(CPF)を納めなかった人たちは、80過ぎても街でティッシュ売ってます。さすがに行き倒れはいませんが、フードコートでお金を恵んでくれとお願いしながら歩いてる人を頻繁に見ます。他方相続税と投資益税ゼロなので、富める人は富みまくってます。国全体としては、財政も健全で、パワーがありますね。高齢化したら年寄りをマレーシアに移して、若い外国人を輸入するぐらいの策は平気で打つような国です。日本で働いていた頃、年300万円も税金としてかすめ取られていた経験もあり、私個人はシンガポールの方ようなやり方、つまり格差を認めて、競争で勝った人からトロフィーを奪わないやり方が健全だと思います。
ぼんさん、コメントありがとうございます。
日本はあまりにも底辺の人に対して待遇が良過ぎること、あるいは高所得者には高過ぎる税金を課すことによって、逆に不公平となってしまっていますよね。
お金を稼ぐということは何らかの価値を生み出すということ。そして価値を生み出した人がその分の見返りが得られないというのは、それはそれでおかしいですから。
今よりもう少し自己責任的で、かつ見返りをしっかり得られるような社会にする必要があると思います。
そうしないと有能な人が海外へ逃げていって、結果的に税収が減る形になる可能性すらありますからね。