ナルシストと自己重要感が高いことの意味の違いとは何か
世の中には、ナルシスト呼ばれる
自分大好きな人がいます。
「ナルシストになりなさい！」
とあまり勧めてくる人はいませんが、
その一方で自己重要感を満たすことの
大切さを訴える人は非常に多いです。
この二つは一見すると
同じように思われて
疑問に感じている人もいるでしょうから、
ここではその意味の違いについて
取り上げていきたいと思います。
◇◇◇もくじ◇◇◇
ナルシストとは
一般的に言われるナルシストというのは、
いつも自分の容姿を気にしていて、
異常なまでに鏡を見る回数が多かったり、
あるいはそこに写る姿を見て
うっとりしていたりする印象だと思います。
これはもともとギリシャ神話に出てくる
美少年ナルキッソスが由来になっていて、
彼はこれそのものの性格の人物となっています。
さらに広義におけるナルシストになると
とにかく自分が大好きで、
人よりも自分を優先にする
という性質を持つ人のことを指し、
これは人格障害の一種である
自己愛性パーソナリティ障害
とも捉えられる傾向にあります。
自己愛性パーソナリティ障害である
と認識されている人物は
独裁者であったり、宗教家であったり
はたまたブラック企業の社長であったり
と、ひたすら人を犠牲にしながら
自分の願望や野望を叶えていくタイプです。
つまり、ナルシストというのは
決して良い定義ではなく、
実際にネガティブな性質である
ということが言えるのです。
ナルシストと自己重要感の高いことの意味の違い
そんな自分大好きなナルシストに対して、
自己重要感とは
「自分が重要な存在である思う気持ち」
になります。
ですから、自己重要感の高い人というのは、
自分に対しての認識的はナルシストと
同じようなところはあります。
「自己愛」には違いありませんからね。
しかしながら、ナルシストとは
決定的な違いがあります。
それは「自己愛」の深さです。
ナルシストの場合は、表面上の自己愛です。
つまり、条件付きの愛であるということ。
条件付きの愛とは、
たとえば自分の顔が
ハンサムであったり美人であったり、
頭が良かったり運動能力が高かったり、
お金を持っていたり地位や名誉があったり、
そういう条件があるからこその愛になります。
逆に自己重要感での自己愛は、
無条件での愛です。
ですからナルシストとは逆で、
たとえハンサムや美人であろうがなかろうが
能力が低かろうと高かろうと
お金や地位や名誉があろうがなかろうが、
そのような条件は全くありません。
人が見て可哀想に思ったり、
見下したりするような立場であっても、
それでも自分を愛することができる人のことを、
自己重要感の高い人と呼びます。
自己重要感が高い人の特徴とは
ですから自己重要感が高く、
満たされている人は
人の悪口を気にしません。
何故なら、人に悪口を言われても
それとは関係なく自分は
重要な存在であると思っているからです。
たとえ大失敗をして評価を下げる等、
どんなに厳しい現実を突き付けられても、
それでも自分を重要な存在だと思えるのです。
そうなると、ただの痛い人であり、
周りの人に迷惑を掛けまくる
自分勝手な人になるのではないか
と疑問を感じる人はいるでしょうけど、
決してそんなことはありません。
何故なら、自己重要感が満たされている人は
心に余裕があるので、人のことを
思いやる気持ちを兼ね備えているのです。
人のことを思いやる気持ちがあるから、
なるべく人に迷惑を掛けないようにしようとか、
気持ち良くなることをしようとか、
そういうことを常に考えています。
もちろん、それでも人間ですから
間違えることもありますし、
勘違いすることも失敗することもあります。
そのときにも
「ああ、こういうところ自分は駄目だったんだな」
としっかりと現実と向き合い、反省します。
何故なら、常に自分が重要な存在である
と思えるために、心に余裕があるからです。
それに対して、ナルシストのような
条件付きの自己愛であれば、
自分にとってマイナスな現実とは
絶対に向き合いたくありません。
その瞬間に自分のことを
嫌いになってしまいますからね。
自己重要感の高い人は必ず大物になる
ですから、自己重要感の高い人は、
ほぼ間違いなく何らかの形で大物になります。
基本的には、
自分が望んでいる望んでいないに関係なく、
自分が人の期待に応えようとしているうちに
段々と影響力を持つようになっていく
のです。
しかも、大概は普通の人と変わらない欲も持っています。
たとえば
「お金持ちになりたい」
「地位や名誉が欲しい」
「プロスポーツ選手になりたい」
「歌手になりたい」
等。
そして気持ちに余裕があるので
視野が広く、集中力もあって学習能力も高い。
精神的に強いので、なかなか
うまく行かないことがあっても
心が折れることはない。
これだけの条件が揃えば、
いくらもともとの環境や才能には
あまり恵まれていなかったとしても、
周囲を出し抜くだけの十分な実力を
身に付けることができるでしょう。
ナルシストも成功者になる可能性は高い
ただ、自己愛性パーソナリティ障害
のようなナルシストは、そちらはそちらで
大物になる確率が高いです。
何故なら、
結果を残さなければ、
自分を愛することができないから
です。
結果を残さなければ、
自分は自分でいられなくなってしまう
という恐怖心が原動力となることで、
物凄い努力をするのです。
独裁者やブラック企業の社長、一部政治家、
怪しいビジネスをしてでも儲けようとする人
等は明らかにそのような恐怖心が
原動力となっています。
そのため、
どこまで登っても
また上を見る度に「自分は劣ってる」
と感じることで恐怖を覚え、さらに努力をする
のです。
言い方は悪いですが、
ある意味で回し車の中で
一生懸命走り続けている
ハムスターのようなところがあります。
そういう生き方をするのも
本人の自由ですから否定はしませんが、
決して健全とは言えないだろうと私は思います。
自己重要感を満たすことが一番の幸福への道
どうでしたでしょうか。
例としてはわかり易くするために
極端にしましたが、私の言いたいことは
伝わったのではないかと思います。
言うまでもなく、ナルシストは
自己重要感という視点から言えば
低い部類の人になります。
大概の人はどちらのタイプでもない
と思いますが、恐らく
ナルシストタイプにはなりたくないな、
と思われたことだろうと思います。
自己重要感の低い高いは、
幼少期にどのような育てられ方をしたかで
かなり違ってきますが、後天的にも培えるものです。
自分の育った環境を嘆いて、
それのせいにしても何も変わりませんから、
今から人生をさらに輝かしていくために
自己重要感を満たすために何ができるか考え、
努力して生きていくことをお勧めしたいですね。
その一つの手段としては
ブログの中で色々語っていますが、
こちらの記事は誰であっても
参考にして頂けるのではないかと思います。
